読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

nobody knows diary

神経心理学とその周辺のことについて、読んだ論文をまとめていきます。

フレゴリの錯覚

兼本浩祐:フレゴリ―の錯覚.精神科治療学12:243‐249,1997

 

筆者はこの稿の中で、フレゴリの錯覚を、

 

①分裂病が背景にあり準単数妄想的に経過するものを「フレゴリ―症候群」

 

②脳器質性疾患に散見され、重複記憶錯誤などとの関連も否定できものを「フレゴリ―徴候」

 

と区別して呼び、両者の異同についてまとめている。

 

中核群としてのフレゴリ―症候群の場合、様々の姿に変装して現れる迫害者は実は患者の思慕の対象である。

 

一方で、フレゴリ―徴候のほうは、患者の生活史と深いかかわりを持たずに出現しており、力動的、精神分析的な理解を行う余地は殆んどない。

 

また、筆者が経験した2例のフレゴリ―徴候はいずれも場所のすりかわり体験と同時に出現している。

 

これについては、Weinstein, E.A.ら(1954)が人物と場所の重複記憶錯誤がしばしば併存していると強調している。

 

更に、脳器質因に基づく場合、妄想に先立って意識障害やせん妄などのいわば均一性解体が一過性であれ認められるとしている。

 

 

 

 

 

●つぶやき●

以前私がみた症例は脳器質因が明らかであったが、その妄想内容は生活史と深く関連しているようだったし、妄想対象もあきらかに思慕の対象であった。

 

何をどこまで言い切ったらいいのか分からないな。

ひとまず断定的な発言を避けて、謙虚に論を進めよう。

 

 

モゴモゴモゴ・・・・。